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TADANO 2025.4.16

多田野 弘
株式会社タダノ 名誉顧問
大阪府立西野田職工学校 高級科機械科 昭和13年3月卒業

  私の健康増進歴  



私の健康増進歴  多田野 弘
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実践内容 開始の齢 終了の齢 継続年数
 禁煙 38歳   終身
 アラームなし起床(5時) 40歳   終身
 ジョギング(起床後2Km年中無休) 40歳 93歳 53年間
 冷水シャワー(ジョグ後、年中無休) 40歳 42歳 2年間
 水泳(ジョグ後、自宅プール年中無休) 42歳 93歳 51年間
 寒中水泳(元旦、庵治海岸) 44歳 93歳 49年間
 献血(献血車にて年2回) 60歳 74歳 14年間
 ハーフマラソン (21Km) 61歳 71歳 10年間
 寒中水泳(毎年1月3日大的場) 62歳 93歳 31年間
 パソコンを習得 (指と脳の運動) 71歳   終身
 エッセイを毎月創作 (脳の体操) 79歳   25年間
 水泳 (コナミプール) 85歳 94歳 9年間
 

歳に似合わない私の振る舞いを不思議に思うのか、「健康の秘訣は何ですか」「どうしてそんなに元気でいられるのか、長寿の秘訣があるのか」とよく問われる。上記の表に示すとおり、 凡てが何十年も続いており、多くの方が意志の強さに驚かれる。おそらく誰もが、私の健康法は自分には不可能だと思うにちがいない。ところが、これらは意志の強さとは少しも関係がなく、誰でもできることなので、そのわけを述べる。

誰もが朝、洗面や歯磨きをする。もし怠ると、一日中、不快な気持ちになる。洗面や歯磨きは、すっきりして気持ちがいいので続くのである。私の健康法もそれと少しも違わない。それを実行すると快いからだ。禁煙を例にあげると、吸いたいのを我慢する苦しみより、困難だと思った禁煙に成功した喜びが大きかった。「今日一日だけ試しに禁煙してみよう」と思って気負わずに始めたことが、成功への鍵となった。その後、「今日一日だけ」が続いたのである。

大決心したのでもなく、大した努力もせずにやり遂げた喜びは大きく、「やればできるぞ」という自信が芽生えた。また、何事もできるという自分の可能性を信じるようになった。さらに厳しい目標に挑戦したくなり、自分にチャレンジすることに快感を覚えるようになっていった。 まず、アラームなしの5時起床である。朝の起床に他の力を借りるようでは、人間的成長は望めないと思ったのが理由だ。ところが不思議にも、5時になると自然に目が覚めるではないか。 そして、早朝の澄み切った空気へと自然に足が向くようになったのが、次なるジョギングへの始まりとなった。

朝のスタートがすっきりすると、一日中が積極的な動きを伴うようになり、充実した一日となることを実感した。こうして、次々とさらなる目標に挑戦するようになり、その厳しさや苦しさが大きいほど、やり終えた喜びが大きいことを体得していった。挑戦した目標を特別の行事でなく、洗面や食事と同じ生活時間に組みいれ、習慣化することによって、快さを愉しみながら続いたのが、私の健康法の秘策である。